東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ

1.東アジアオーストラリア地域フライウェイパートナーシップ(略称:EAAF)とは

東アジア・オーストラリア地域において、渡り鳥にとって重要な生息地の保全を国際的に進めて行く、新しい国際連携協定です。
八郎潟干拓地は、国内でも有数の渡り鳥の越冬地・中継地であることから、平成18年1月に「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」への参加が承認されました。これは東アジア地域を渡りのルートとするガン・カモ類にとって重要な生息地のネットワークをつくり、ガン・カモ類とその生息地の保全を確保していこうとするものです。
「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」は平成18年の東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップの発足に伴い東アジア・オーストラリア地域フライウェイ重要生息地ネットワークに移行し、大潟村には平成21年3月2日に参加証書が授与されました。

適用された参加基準は、以下のとおりです。 

  1. 2万羽以上のガンカモ類が定期的に飛来している。
  2. 国際的に重要なマガンやオオヒシクイ、ヒシクイの3種について、その推定1%以上が定期的に飛来している。
  3. 保護の優先順位が高いオオヒシクイ、ヒシクイの多くの個体が定期的に飛来している。

2.八郎潟干拓地(大潟村)の環境の特徴

八郎潟干拓地は、昭和32年から20年かけて行われた国営干拓事業により、八郎潟の湖底に新たに誕生した広大な大地です。かつての八郎潟の面積は22,024ha、そのうち干拓により誕生した面積は、中央干拓地と周辺干拓地を合わせ17,229haになります。
八郎潟干拓地の特徴は、大部分を農地(水田)が占めており(12,802ha)、そのうちのおよそ8割は粘土が多いかつての湖底土であるということです。
八郎潟干拓地は、周りを水で囲まれていること、そしてかつての湖底に水田が造成され、周りから水を取り入れ、使用後排水することにより周りの水を循環利用していることが大きな特徴であり、ほかの地域には見られない独特の生物相をもたらしています。

3.大潟村で見られる冬鳥・渡り鳥

多くの野鳥は、季節や環境の変化によって生息地を移動をしています。このうち日本と海外とを移動する鳥のことを「渡り鳥」と呼び、その中で、冬に訪れる鳥を「冬鳥」と呼んでいます。
冬の大潟村は、雪が降り寒風にさらされ、人間にとってはじっと我慢の季節です。しかし、遠くシベリアなどからやってくる渡り鳥たちにとっては、ちょうどよい環境のようで、水辺である調整池や承水路で休息したり、田んぼでえさの落ち穂をついばむ姿がみられます。
干拓前はガン・カモ類の宝庫であった八郎潟ですが、干拓後もガン・カモ類の重要な越冬地・中継地であることに変わりなく、現在でも東西の承水路や幹線排水路、八郎潟残存湖に数多く飛来しています。そして、干拓によって出来た圃場が、主要なエサ場にもなっています。能代市の小友沼をねぐらにする、万を超える渡り鳥たちも、昼間安全で広大なエサ場を求め大移動して来るなど、大潟村はガン・カモ類にとって以前にも増して重要な地域となっています。

主な冬鳥は、マガン、ヒシクイ(亜種ヒシクイ、亜種オオヒシクイ)、オジロワシ、オオワシ、ハイイロチュウヒ、ケアシノスリ、オオハクチョウ、コハクチョウ、オナガガモ、コミミズク、トモエガモ、コガモなどです。このほか、ハクガン、シジュウカラガン、サカツラガン、カリガネといった日本では非常に珍しい鳥も見られます。

干拓地の一部(135ha)は、1977年に国指定大潟草原鳥獣保護区に指定され、環境省の「国指定大潟草原鳥獣保護区管理棟」が設置されています。